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下落・暴落への備え

全世界株の暴落の歴史を徹底解説|過去の一覧と回復パターン

編集部(しん) / 更新:2026-07-04
全世界株やオルカンを持っていて、次に暴落が来たらどうすればいいのか不安な人は多いと思う。結論から言うと、過去の暴落は何度も起きているが、全世界株のような分散されたインデックスは時間をかけて回復してきた。だから焦って売る前に、歴史と自分の戦略を確認するのが先だ。
  • 全世界株の暴落は1929年・1987年・2008年・2020年など歴史上何度も起きている。
  • 代表的な暴落では株価が半分近くまで下がったが、その後は高値を更新してきた。
  • 日本の日経平均は1989年末の高値回復まで約34年かかり「必ずすぐ戻る」わけではない。
  • オルカンなど全世界株は分散が効くが、世界同時株安の局面では分散は効きにくい。
  • 暴落時に一番やってはいけないのは狼狽売りで、積立を続けた人の方が回復局面で有利だった。

全世界株の暴落の歴史とは?まず知っておきたい結論

投資初心者が絶対に知っておくべき「暴落の歴史」とその対策【株式投資編】:(アニメ動画)第433回
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全世界株の暴落とは、世界中の株式に分散したインデックスの価格が短期間に大きく下がる現象で、歴史上は数年〜十数年おきに繰り返し起きている。

全世界株・オルカンの暴落とはどういう現象か

オルカンは正式には「全世界株式インデックスファンド」で、日本を含む先進国と新興国の株式にまとめて投資する商品だ。1本で数千銘柄に分散される。

暴落とは、この指数が短期間で2割、3割と下がることを指す。1銘柄の暴落と違い、世界中の株が同時に下がる局面で起きる。

正直に言うと、私も新NISAでオルカンを積み立てているので「世界に分散しているから安心」と思いがちだった。でも歴史を調べると、世界同時株安のときは分散していても普通に下がる。ここは誤解しやすい。

歴史から分かる「暴落は何度も来るが市場は回復する」という事実

過去のデータを見る限り、暴落は避けられないが、幅広く分散した株式市場は時間をかけて元の水準を超えてきた。

S&P500は1957年に現在の500銘柄の形になった株価指数で、その後何度も暴落を経験しながら長期では最高値を更新している。指数の算出元はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスだ。

「暴落は何度も来る」と「市場は回復してきた」は両立する。問題は回復まで待てる資金設計になっているかどうかだ。

過去の主な株価暴落を一覧で振り返る

株価の暴落は、1929年の世界恐慌から2020年のコロナショックまで、原因を変えながら繰り返し起きてきた。

まず代表的な暴落を一覧で押さえておく。時期と主な原因を並べると、暴落の「型」が見えてくる。

過去の主な株価暴落の一覧
時期と主な原因の整理。下落幅は指数や算出期間により異なる。
時期名称主な原因
1929年ウォール街大暴落過剰な信用取引と投機バブルの崩壊
1987年ブラックマンデープログラム売買の連鎖と急激な売り
2008年リーマン・ショック住宅バブル崩壊と金融危機
2010年フラッシュクラッシュ短時間の自動売買による瞬間的暴落
2020年3月OPECクラッシュ産油国の減産協調決裂と原油急落
2020年コロナショック新型コロナ感染拡大による世界的混乱

1929年ウォール街大暴落とその背景

1929年10月、ニューヨーク株式市場が暴落し、世界恐慌の引き金になった。借金で株を買う信用取引が過熱し、バブルが崩壊したのが背景だ。

この暴落は回復に非常に長い時間がかかった点で特別だ。「暴落=すぐ戻る」という前提が通じない例として、頭に入れておきたい。

1987年ブラックマンデー

1987年10月19日の月曜日、株価が世界的に急落した。この日が「ブラックマンデー」と呼ばれる。

1929年との違いは、実体経済の危機というより、コンピューターによる自動売買が売りを連鎖させた点にある。原因が金融の仕組み側にあった暴落だ。

2008年リーマン・ショック

2008年、米投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに世界的な金融危機が起きた。住宅ローン関連の証券が焦げ付き、金融システム全体に不安が広がった。

このときは世界中の株が同時に下がり、全世界株でも分散の効果は限定的だった。世界同時株安の典型例だ。

2020年コロナショックとOPECクラッシュ

2020年3月は、新型コロナの世界的な感染拡大と、産油国の減産交渉決裂による原油急落が重なった。株価は短期間で急落した。

ただし各国政府と中央銀行が大規模な金融緩和と財政出動で対応し、下落は歴史的に見て回復が速い部類だった。私自身もこの時期に積立を止めなかったが、結果的にはそれが正解だった。

日本のバブル崩壊と「失われた30年」から学ぶこと

日本の日経平均は1989年末に付けた史上最高値を、約34年後の2024年まで超えられなかった。これは「暴落は必ずすぐ回復する」という思い込みへの最大の反例だ。

日経平均は1989年12月29日の終値38,915円を最高値として、その後長く下落・低迷した。この史上最高値を終値で更新したのは2024年で、実に約34年ぶりだった。指数を算出する日本経済新聞社が公表している。

日経平均が長期間高値を回復しなかった理由

バブル期の株価が企業の実力からかけ離れて高すぎた。加えて不良債権処理の長期化や成長の停滞が重なった。だから戻るのに時間がかかった。

ここで大事なのは、日経平均は日本という一国に集中した指数だという点だ。一国の停滞をそのまま抱え込んでしまう。

米国株・全世界株との回復スピードの違い

日本の失われた30年は、裏を返せば「分散していない集中投資のリスク」を示している。全世界株は複数国に分散するため、一国の長期停滞をある程度は薄められる。

日経平均の34年という事実は、「一国集中はいつまでも戻らない可能性がある」ことを教えてくれる。全世界株を選ぶ理由の核心はここにある。

全世界株(オルカン)特有の暴落・回復パターンと米国株一極集中との違い

【大恐慌シリーズ:歴史編No.02】1929年ウォール街の株価大暴落の瞬間
【大恐慌シリーズ:歴史編No.02】1929年ウォール街の株価大暴落の瞬間

全世界株は「複数国に分散するため一国の暴落に強い」が、「世界同時株安には無力に近い」という二面性を持つ。

オルカンは米国株の比率が高い。だから米国が大きく下げると全世界株も連動して下げる。分散していても米国依存は残る点は誤解されやすい。

分散が効く場面と効きにくい場面

特定の国だけが不調のときは、他国の株が支えてくれる。ここは全世界株の強みだ。

一方、2008年や2020年のように世界中が同時に下がる局面では、分散の緩衝はほとんど効かない。「株式内の分散」は世界同時株安には弱い、と割り切っておく方がいい。

円建て投資家が受ける為替(円高・円安)の影響

円で投資する人にとっては、株価だけでなく為替の動きも損益を左右する。ここは見落とされやすい。

暴落時は「安全な円が買われて円高」になりやすい。円高になると、外貨建て資産を円に換算した価値が下がる。つまり株安と円高が同時に来ると、円建ての評価額は二重に減る。

逆に円安のときは、株が下がっても円換算では下落が和らぐことがある。私は評価額を見るとき、株価の下落と為替のどちらが効いているのかを分けて見るようにしている。

暴落はなぜ起きるのか?予兆と先行指標の見方

暴落はバブルの過熱や金融危機、地政学リスクなどをきっかけに起きるが、予兆をつかむための代表的な指標もいくつか存在する。

予兆を100%当てる指標はない。ただ、市場の緊張感を測る道具として知っておくと、過度に慌てずにすむ。

逆イールド・VIX指数・バフェット指標の基本

それぞれの指標が「何を見ているのか」を一言で整理しておく。

暴落の予兆として語られる代表的な指標
指標何を見るものか
逆イールド短期金利が長期金利を上回る状態。景気後退の前兆として注目される。
VIX指数市場の不安の大きさを示す指標。恐怖指数とも呼ばれる。
バフェット指標株式時価総額をGDPと比べ、株価が過熱していないかを見る。

VIX指数はシカゴ・オプション取引所(Cboe)が算出する指標で、市場の変動予想が大きいほど数値が上がる。名前だけ知って怖がるより、意味を押さえておく方がいい。

地政学リスクや金融政策(利上げ・利下げ)との関係

戦争や紛争などの地政学リスク、そして中央銀行の利上げは、暴落のきっかけになりやすい。

利上げは借入コストを上げ、企業や投資家の資金を締める。金利が上がる局面では株価が下がりやすくなる。逆に利下げは株価を支える方向に働く。ここは金融政策と株価の基本的な関係だ。

暴落時に取るべき具体的な行動チェックリスト

暴落時に最もやってはいけないのは狼狽売りで、生活防衛資金を確保したうえで積立とリバランスを淡々と続けるのが基本方針だ。

まず、暴落が来る前に用意しておきたい行動を並べる。慌てるのは準備がないときだ。

  1. 生活費の半年〜2年分を現金の生活防衛資金として確保しておく。
  2. 暴落時に売らなくて済むよう、当面使うお金は投資に回さない。
  3. 積立は止めず、価格が下がった局面こそ淡々と買い続ける。
  4. 資産配分が崩れたらリバランスで元の比率に戻す。
  5. 評価額を毎日見て一喜一憂しない仕組みにする。

狼狽売りを防ぐ心構えと生活防衛資金の確保

狼狽売りとは、恐怖に耐えられず底値近くで売ってしまう行動だ。これをやると損が確定し、その後の回復にも乗れない。

防ぐ一番の方法は、そもそも売らなくていい状態を作ること。生活防衛資金があれば、暴落中に株を取り崩さずに済む。私は投資を始める前に現金クッションを厚めに置いた。

積立を続けた人とやめた人の差

暴落中に積立を続けると、安い価格でたくさんの口数を買える。これが回復局面での差になる。

逆に暴落で積立を止めた人は、価格が一番安い「仕込みどき」を逃す。感情的には止めたくなるが、積立の効果は下落局面でこそ出る。

暴落は「積立投資家にとっての安売りセール」でもある。買い続けられる仕組みを暴落前に作っておくことが勝敗を分ける。

リバランスとアセットアロケーションの実践

アセットアロケーションとは、株・債券・現金・金などをどんな割合で持つかの設計図だ。リバランスは、その割合が崩れたとき元に戻す作業を指す。

株が暴落すると株の比率が下がるので、リバランスでは安くなった株を買い増す形になる。結果的に「安く買う」を機械的に実行できる。感情を挟まない仕組みとして優秀だ。

新NISA・iDeCoでの暴落時の対応と出口戦略

新NISAやiDeCoは長期の非課税制度なので、暴落時こそ売らずに保有・積立を続けるのが基本になる。

新NISAは2024年開始の非課税制度で、非課税保有限度額は1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円と定められている。制度の内容は金融庁が案内している。

出口では、暴落と重ならないよう取り崩しを一度に行わない工夫がいる。私は「必要な分だけ、時期を分けて取り崩す」を基本方針にしている。

年代・ライフステージ別の暴落対応とメンタル管理

【世界恐慌】株価の大暴落はなぜ起こり、世界中に不況が波及したのか?1929年の株式市場崩壊の真実とは?リーマンショックとの比較など現代にも通ずる教訓を探る!【歴史解説】
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暴落対応は年代で変わり、若年層は積立継続で有利になり、退職前後は取り崩しと暴落が重なるリスクへの備えが要になる。

同じ暴落でも、あと30年運用できる人と、来年から取り崩す人ではまったく意味が違う。ここを混同すると判断を誤る。

若年層と退職前後で異なる戦略

若年層は運用期間が長いので、暴落はむしろ安く買える好機になりやすい。積立を止めない方が有利だ。

退職前後は逆で、取り崩し中の暴落は資産寿命を縮める。現金や債券の比率を上げ、暴落中は株の取り崩しを避けられるようにしておきたい。年代が上がるほど守りの比率を厚くするのが定石だ。

損失回避バイアスとの向き合い方

人は同じ額でも「損」を「得」の何倍も強く感じる。これが損失回避バイアスで、狼狽売りの正体でもある。

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実在の運用者(匿名化)。淡々と実用重視。流行りに飛びつかず、自分で試した感触を書く。

新NISAで一巡したあと、増やす・守る・取り崩すの次の一手を実践しながら考えている。ロボアドや不動産小口、保険の見直しなど、自分で試して合うものを探している。

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