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下落・暴落への備え

コロナショックの株価回復にかかった期間は?下落率と過去の暴落を比較

編集部(しん) / 更新:2026-07-04
コロナショックで自分の資産が半分近くまで減り、「これ、本当に戻るのか」と眠れなかった人は多いはずだ。結論から言うと、株価はおよそ半年で暴落前の水準まで戻った。ただし「半年で回復」という数字は、測り方しだいで大きくブレる。私も当時、含み損を見ながら積立ボタンを押し続けた一人として、その中身を正直に整理していく。
  • コロナショックの株価は、暴落前の水準までおよそ半年で回復した。
  • 主要株価指数は短期間で3割前後下落したが、リーマンショックより回復は早かった。
  • 回復期間は「配当込みか価格のみか」「円建てか」で答えが変わる。
  • リーマンショックの回復には約5年半、世界大恐慌には約25年かかった。
  • 暴落時に積立を止めた人ほど、その後の回復の恩恵を取り逃した。

コロナショックの株価はどれくらいの期間で回復した?結論を先に解説

回復に時間がかかるコロナショック
回復に時間がかかるコロナショック

コロナショックの株価は、2020年2月の暴落前の高値まで、おおむね半年ほどで回復した。

これは過去の大きな暴落と比べると、かなり異例の速さだ。理由ははっきりしている。各国の中央銀行が即座に大規模な金融緩和に踏み切り、政府も現金給付などの財政出動を素早く行ったからだ。

正直に言うと、当時の私は「今回は戻らないかもしれない」と半分覚悟していた。実際は想像よりずっと早く戻った。この体験があるから、逆に「毎回こうとは限らない」という警戒も強く持っている。

回復までの目安はおよそ半年

米国の代表的な株価指数であるS&P500は、2020年2月19日の高値から3月23日の安値まで急落したあと、同年8月には最高値を更新した。安値から高値更新まで、半年を切るスピードだった。

この点は、米国の投資会社バンガードなど複数の運用機関がまとめた過去の下落相場の分析でも共通して指摘されている。

回復期間の測り方で答えが変わる点に注意

「半年で回復」という数字は、何をもって回復と呼ぶかで変わる。

回復期間の測り方には、少なくとも次の3つの分かれ道がある。ここを曖昧にしたまま数字だけ覚えると、自分の資産と話が噛み合わなくなる。

「回復した」の定義で変わる3つの見方
測り方内容回復期間への影響
価格のみ株価指数の値だけで見る回復は遅く見えやすい
配当込み受け取った配当も含めて計算する回復は早く見える
実質(物価調整後)インフレ分を差し引いて見る回復は遅く見えやすい
配当込みのトータルリターンで見るか、価格だけで見るかで、同じ暴落でも回復日が数か月ずれる。ネットの「◯か月で回復」という数字は、どの前提かを必ず確認したい。

コロナショックの下落率とは?暴落で何割下がったのかを整理

コロナショックの下落率とは、2020年2〜3月にかけて株価が高値からどれだけ下がったかを示す数字で、主要指数はおおむね3割前後の下落だった。

「コロナショック 暴落 何割」で調べる人が多いが、答えは指数によって幅がある。まずは代表的な数字を並べておく。

コロナショックの下落率と最大下落幅

S&P500は2020年2月19日の高値3,386ポイントから、3月23日の安値2,237ポイントまで下落した。下落率にすると約34%だ。ひと月あまりで3分の1が消えた計算になる。

コロナショックは何割下がったのかを主要指数で比較

下落率は指数ごとに違う。同じ「コロナショック」でも、持っている資産によって痛みの深さは変わった。

コロナショックの主要指数の下落率(2020年2〜3月)
高値から安値までのおおよその下落率。指数の終値ベース。
指数対象おおよその下落率
S&P500米国大型株約34%
ダウ平均米国主要30銘柄約37%
日経平均株価日本の主要225銘柄約31%

3割前後という点はどれも共通している。世界中の株がほぼ同時に売られた。分散していても逃げ場が少なかったのが、この暴落の怖さだった。

配当込みか価格のみかで数値が変わる理由

下落率も回復期間も、配当を含めるかどうかで数字がずれる。

株を持っていると配当が入る。価格が同じ水準に戻っていなくても、受け取った配当を足せば実質的な資産はもっと早くプラスに戻る。だから「価格の回復」と「トータルの回復」は別物として考えたほうがいい。私はこの区別を知ってから、株価チャートだけで一喜一憂するのをやめた。

過去の暴落と回復期間の比較でわかること

過去の暴落を並べると、回復期間は半年から25年まで極端に幅があり、コロナショックはむしろ回復が速かった部類に入る。

暴落は何度もやってくる。そして回復までの時間は毎回まるで違う。この事実を頭に入れておくだけで、次の下落での慌て方が変わる。

主な暴落と株価が元に戻るまでのおおよその期間
米国株(S&P500など米国主要指数)の価格ベースでの目安。
暴落時期最大下落率の目安元の水準に戻るまで
世界大恐慌1929年〜約89%約25年
リーマンショック2008年〜約57%約5年半
コロナショック2020年約34%約半年
2024年8月の急落2024年短期の調整約1〜2か月

リーマンショックは回復までおよそ5年半

リーマンショックでは、S&P500が高値から約57%下落し、元の水準に戻るまで約5年半かかった。

コロナの半年と比べると、桁が違う。金融システムそのものが傷んだ暴落は、回復に時間がかかる。ここが「不況の入口が違えば戻り方も違う」という典型例だ。

世界大恐慌は約25年かかった異例のケース

1929年の世界大恐慌では、株価が約89%下落し、元の高値を回復するのに約25年を要した。

25年である。投資を始めた人が、下手をすれば現役を終えるまで戻らない。「株はいつか戻る」という言葉は正しいが、その「いつか」が人生の時間を超えることもある。これは楽観論への一番の反証だと私は思っている。

2024年8月の急落は短期で調整した事例

2024年8月には日経平均が一日で歴史的な下げ幅を記録したが、株価は数週間で大きく値を戻した。

このときSNSは阿鼻叫喚だった。だが慌てて売った人ほど、その後の急回復を取り逃した。短期の急落は、後から見ればグラフの一瞬のへこみに過ぎないことも多い。

下落の深さと回復期間の関係を整理

ざっくり言えば、下落が深いほど回復に時間がかかる傾向がある。

3割の下落なら半年、6割近い下落なら5年、9割近い下落なら25年。表を眺めると、下落率と回復期間はきれいに比例しないものの、深い傷ほど治りが遅いという関係は見える。だからこそ、下落率そのものより「なぜ下がったか」を見るほうが将来の見通しに役立つ。

下落の深さは回復期間の目安になるが、決定打ではない。金融危機か一時的なショックか、その原因のほうが回復スピードを大きく左右する。

円建て投資家が見落としがちな回復期間の落とし穴

日経平均株価が一時1000円超下落 新型コロナ懸念で(20/02/25)
日経平均株価が一時1000円超下落 新型コロナ懸念で(20/02/25)

日本円で米国株に投資している人にとって、株価が戻ったタイミングと、円建ての資産が戻ったタイミングは一致しない。

ここは競合記事があまり触れない盲点だ。ドル建ての株価が戻っても、円高が進んでいれば、日本円に換算した資産はまだマイナス、ということが普通に起きる。

為替(円高・円安)で実際の回復タイミングはずれる

米国株の回復とは別に、為替が資産の戻りを早めたり遅らせたりする。

例えばドル建てで株価が元に戻っても、その間に円高が進めば、円に換えた金額は目減りする。逆に円安が進んでいれば、株価がまだ戻っていなくても円建て資産はプラスになっていることもある。円建て投資家は、株価チャートと為替の両方を見ないと、自分の本当の回復日を見誤る。

名目リターンと物価を考えた実質リターンの違い

見かけの金額が戻っても、物価が上がっていれば、実際に買えるモノの量では回復しきっていないことがある。

名目リターンは、口座に表示される金額そのもの。実質リターンは、そこから物価上昇分を差し引いたものだ。数字の上で元に戻っても、その間に物価が上がっていれば、実質的にはまだマイナス、という状況は起こりうる。長い暴落ほど、この差が効いてくる。

一括投資と積立投資で回復のしかたはどう違う?

暴落直前に一括投資した人ほど回復に時間がかかり、暴落中も積立を続けた人ほど回復後のリターンが大きくなりやすい。

同じ暴落でも、いつ・どう買っていたかで結果はまるで違う。ここは自分の行動で変えられる部分だから、しっかり押さえたい。

高値づかみした場合の回復シミュレーション

暴落直前の高値で一括投資してしまった場合、その資金が元に戻るまでには「株価が高値を回復するまでの期間」がまるごとかかる。

コロナショックなら半年で済んだが、リーマンショックの高値づかみなら約5年半、大恐慌なら約25年、含み損を抱えたまま待つことになる。一括投資は、タイミングを外したときのダメージがそのまま出る。ここは正直、こわい部分だ。

積立を続けた人とやめた人の差

暴落中も積立を続けた人は、安い価格でたくさん買えるため、回復後のリターンが積立をやめた人より大きくなりやすい。

下がっている最中の積立は、同じ金額でより多くの口数を買える。だから株価が戻ったとき、続けた人の資産は暴落前を上回ることも多い。逆に安値で積立を止めてしまうと、この一番おいしい仕込みの時期を丸ごと逃す。

暴落こそ積立を止めない方がよい理由

暴落時に積立を止める最大の問題は、価格が最も安い局面での買い付けを自ら手放してしまう点にある。

私自身、コロナショックのときは正直、指が止まりかけた。それでも設定を触らず淡々と積み立てた。結果として、あの時期に買えた分がその後の回復で一番効いた。感情に任せて止めなくて良かった、というのが実感だ。

暴落時に狼狽売りや積立停止をしやすいのは、資産が最も安くなっている「底」の前後だ。人の心理は、一番買うべき時に一番売りたくなる。

回復期間を待てるかは年齢と投資期間で決まる

暴落からの回復を待てるかどうかは、あと何年運用を続けられるか、という投資期間で決まる。

20代なら25年でも待てる。だが取り崩しが目前のシニア層にとって、長い回復期間は致命傷になりうる。ここは年齢で答えが変わる。

取り崩し期のシニア層が注意すべき順序リスク

取り崩しを始めた直後に暴落が来ると、資産が想定より早く尽きる恐れがある。これを順序リスクと呼ぶ。

下がった資産を取り崩すと、その分は回復の波に乗れずに消える。同じ平均リターンでも、暴落が「取り崩しの初期」に来るか「後半」に来るかで、資産寿命は大きく変わる。だから出口が近い人ほど、回復期間の長さは重くのしかかる。

生活防衛資金と待つための現金の目安

暴落を待ち切るには、投資とは別に、当面の生活費を現金で確保しておくことが要になる。

目安として、会社員なら生活費の半年〜1年分、自営業ならもう少し厚めに現金を持っておくと、暴落中に資産を売らずに済む。売らずに待てる人だけが、回復の恩恵を受けられる。私は下落局面で使う前提の現金枠を、投資口座とは完全に分けている。

年齢・投資期間別の考え方

回復を待てる余力は年齢で大きく変わるため、取れる姿勢も変わる。

年齢・投資期間別の暴落への向き合い方(考え方の整理)
時期残り投資期間の目安暴落時の基本姿勢
積立初期(20〜40代)20年以上積立継続。むしろ買い場と捉える
準備期(50代)10年前後継続しつつ現金比率を意識
取り崩し期(60代〜)短い現金枠を厚くし、順序リスクに備える

過去データから将来を占う際の注意点

株価2万円台回復 抗ウイルス薬「症状改善」を好感(20/04/30)
株価2万円台回復 抗ウイルス薬「症状改善」を好感(20/04/30)

過去に株価がすべて回復してきたからといって、今後も必ず同じように戻る保証はない。

回復してきたのは事実だ。だがそれを「絶対」と信じ込むと、都合の悪い前提を見落とす。ここは慎重に立ち止まりたい。

米国株の右肩上がりを前提にする危うさ

「米国株は必ず戻る」という話は、過去100年の米国が特別に成長した国だった、という前提に強く依存している。

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新NISAで一巡したあと、増やす・守る・取り崩すの次の一手を実践しながら考えている。ロボアドや不動産小口、保険の見直しなど、自分で試して合うものを探している。

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